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【経験談】簿記2級を実務ゼロで取った話|勉強法の正直レポート

「経理の実務経験もなく、会計の知識もゼロから、簿記2級を取ることはできるのか」

これは私自身がずっと持っていた疑問でした。

結論から言うと、できました。

ただし、「想像よりずっと時間がかかった」

「工業簿記でかなり苦しんだ」

「一度で受かるほど甘くなかった」という現実がありました。

この記事では、経理の実務経験がゼロの状態から簿記2級を取得した合格者として、勉強の開始から合格までのプロセスを正直に振り返ります。

「綺麗な合格体験記」ではなく、つまずいたこと・失敗したこと・本当に効果があった勉強法を正直にお伝えします。

目次

勉強を始めた時点での私のスペック

まず、勉強開始時点での私の状況を正直にお伝えします。

  • 経理・会計の実務経験:ゼロ(経理部門で働いたことは一切なし)
  • 簿記の知識:ほぼゼロ(「仕訳」という言葉は知っている程度)
  • 数学の得意度:普通(苦手でも得意でもない)
  • 勉強スタイル:社会人・平日は残業あり

要するに、簿記に関してはほぼ白紙の状態からのスタートです

。「数字に強い人が有利」と聞いて不安もありましたが、結果として数学の得意・不得意より「反復練習の量」の方がずっと重要でした。

勉強を始めた理由は「転職のときに少しでも有利になりたい」という、ありきたりな動機でした。

勉強期間と総学習時間の記録

先に全体の数字をお伝えします。

簿記3級の勉強期間約1ヶ月
3級の総学習時間約90時間
3級合格から2級開始まで2週間以内
2級の勉強期間約4ヶ月
2級の総学習時間(推定)約270時間
受験回数(2級)2回(1回目は不合格)

簿記の勉強を始めてから簿記2級まで合計でヶ月、学習時間は360時間程度かかりました。

「もっと短くできた」という反省もありますが、これが実務経験なし・独学・社会人という条件での現実的な数字だと思います。

まず3級から:「仕訳」の概念を掴むのに苦労した

簿記の勉強で最初につまずいたのは「仕訳の感覚」でした。

「商品を100円で仕入れた」という取引を「(借方)仕入100 /(貸方)現金100」と書く、という操作が最初はまったく腑に落ちませんでした。

「なぜ左右に分けて書くのか」「なぜこの科目が借方でこっちが貸方なのか」という疑問が解消されないまま先に進もうとしても、問題が解けない。

解決策として効果があったのは、テキストの読み込みを止めてYouTubeの解説動画に切り替えることでした。

「ふくしままさゆき」氏の動画で仕訳の仕組みを動画で見てから、急にスッと理解できるようになりました。

3級で得た最大の教訓:「分からなかったら動画に切り替える」という判断の速さが学習効率に直結します。

2級の勉強開始:工業簿記の衝撃

3級合格の翌週に2級のテキストを購入して勉強を始めました。

商業簿記はある程度3級の延長でした。難易度は上がりましたが、「仕訳を書く」という基本動作は同じなので取り組みやすかったです。

問題は工業簿記でした。

テキストを開いた瞬間の感想は「これは別の科目だ」でした。

材料費・労務費・経費の分類、製品の製造原価の計算、部門別配賦…。

3級で学んだことがほとんど使えない、全く新しい世界でした。

工業簿記で効果があった勉強法

工業簿記の理解を助けたのは「図を描く」という習慣でした。

原料の流れ・製造工程・コストの配分を図にすることで、頭の中のイメージが整理されました。

具体的には、個別原価計算では「材料→仕掛品→製品→売上原価」という流れを毎回図に書いてから計算する習慣をつけました。この「必ず図を書く」という手順を守ることで、ミスが格段に減りました。

また、工業簿記はテキストよりも動画解説との相性が良い分野です。

文字だけでは伝わりにくい「製品が製造される流れ」が、動画では視覚的に理解できます。

連結会計との格闘:最も苦しんだ論点

2級の学習で最も苦労したのは連結会計でした。

「親会社が子会社を買収した場合、その後の決算処理はどうなるか」という問題です。

開始仕訳・のれんの計算・内部取引の消去など、覚えることが多く、かつそれぞれが連動しているため、一つ間違えると全体が崩れます。

1回目の試験(不合格)では、まさにこの連結会計が第2問で出題されて大きく失点しました。

部分点はある程度取れましたが、連結会計のセクションではほとんど得点できていませんでした。

連結会計の攻略法:「捨てない、でも完璧も目指さない」

2回目の試験に向けた連結会計の対策として取った方法は「基本パターンだけを確実に覚える」という戦略でした。

具体的には、
①開始仕訳(子会社の純資産に親会社持分で投資勘定を消去し、のれんを計上する)
②のれんの毎年の償却
③売上と仕入の内部取引消去
この3点だけを繰り返し練習しました。

難しい複合問題は捨て、この3パターンで取れる部分点を確実に積み上げる戦略です。

2回目の試験ではこの戦略で連結会計の部分点を確保でき、合格ラインに届きました。

1回目不合格の原因を正直に分析する

1回目の試験(統一試験)の結果は不合格でした。点数は65点で、合格の70点にあと5点届きませんでした。

試験後に原因を分析した結果、以下の3点が主な要因でした。

原因1:過去問の演習量が不足していた

テキストを読んで理解した気になっていたのに、実際に時間を計って問題を解く練習が全く足りていませんでした。

模擬試験を90分の時間制限で解いたのは試験直前の1回だけでした。

本番では、理解しているはずの問題でも「時間配分のまずさ」「緊張による計算ミス」で失点しました。

演習量があれば防げたミスでした。

原因2:連結会計を「なんとかなるだろう」で放置していた

「連結会計は難しいから直前期に集中してやろう」と後回しにしていたら、直前期に時間が足りなくなりました。

連結会計が出題される確率は50%以上と分かっていたのに、対策が不十分でした。

原因3:時間切れで第3問が未完了

本番で第3問(財務諸表作成)に時間をかけすぎて、最後まで解き終わりませんでした。

解く順番の戦略(工業簿記→第1問→第2問→第3問の順)を事前に決めていれば防げた失点でした。

2回目で合格した:変えたこと・やり直したこと

1回目の不合格後、何を変えたかを整理します。

変えたこと1:受験をネット試験に切り替えた

統一試験から随時受験できるネット試験に切り替えました。

「準備できたと思ったら受験する」という柔軟性が、精神的な余裕につながりました。

変えたこと2:模擬試験を毎週1回・90分で解く習慣をつけた

2回目に向けた学習の最大の変化は、週に1回必ず90分計って模擬試験を解くことを習慣化したことです。

この練習を繰り返すことで、
「第4・5問(工業簿記)を先に解く」
「第1問の仕訳に1問あたり3〜4分かける」
「第3問は最後に集中する」という時間配分の感覚が体に染み込みました。

変えたこと3:連結会計の基本3パターンを暗記した

前述の通り、連結会計の基本3パターン(開始仕訳・のれん償却・内部取引消去)だけを繰り返し練習しました。

完璧を目指さず、部分点を確実に取ることだけを目標にした結果、本番では連結会計で十分な部分点が取れました。

変えたこと4:間違えた問題を「なぜ間違えたか」まで分析した

模擬試験で間違えた問題を「計算ミスか」「理解不足か」「知識の抜けか」に分類して、それぞれ異なる対策を取りました。

計算ミスは電卓の打ち直し習慣で対策、理解不足は動画で再学習、知識の抜けは仕訳リストを作って暗記、という形です。この分析の習慣が2回目の合格につながりました。

実際に使った教材【正直な評価】

講座:スタディング(2・3級セット:約21,800円)

学習はすべてスマホで完結し、動画1本が5〜15分と短いため、通勤の隙間時間で勉強。

基本、動画は2倍速で再生し、何度も繰り返し視聴しながら簿記というものに慣れることから始めました。

不明な点は適宜オンラインコミュニティを活用して、疑問を潰していく方法です。

演習:「日商簿記2級 本試験問題集」(TAC)

本試験に近い形式の問題が12回分収録されており、演習量の確保に最も役立った教材です。

2回目の準備では、この問題集を3周しました。

動画:ふくしままさゆき氏のYouTubeチャンネル(無料)

有料講座とは違った切り口で説明されているので、各論点を補強するのに使用しました。

特に工業簿記の全体像を掴む上で非常に役立ちました。

また、無料で使えるため、独学者に強くおすすめします。

月ごとの学習内容の詳細【5ヶ月のスケジュール実録】

2回目の学習(合格した回)の月ごとの内容を振り返ります。同じ境遇の方の参考になれば幸いです。

1ヶ月目:工業簿記を最優先でインプット

前回の反省から、工業簿記を最初に着手することを決めました。

テキスト(工業簿記編)を1週間で1周し、理解が難しいところは動画で補強しました。

目標は「個別原価計算・総合原価計算の基本問題を見た瞬間に手が動く」こと。

暗記ではなく「製品が作られる流れ」のイメージを持って解けるようになることを意識しました。

1日の平均学習時間は1時間30分〜2時間(通勤時間にアプリで仕訳練習を追加)でした。

2ヶ月目:商業簿記の新範囲を攻略

連結会計・税効果会計・リース・外貨換算など、3級にはなかった2級の新範囲に集中しました。

連結会計は「完璧に理解しようとしない」方針で、基本3パターン(開始仕訳・のれん償却・内部取引消去)だけを徹底的に練習して部分点を確実に取れる状態を目指しました。

この月でつまずいた論点は税効果会計でした。

「繰延税金資産とは何か」が最初はイメージできず、10回以上動画を見直してようやく腑に落ちました。

3ヶ月目:アウトプット中心に切り替え

3ヶ月目からは「インプット:アウトプット=1:3」の比率で問題演習中心に切り替えました。

予想問題集を時間を計らずに解く→解説を読む→間違い分析→類題を解く、というサイクルを毎日繰り返しました。

この月の最大の気づきは「解けない問題を放置しない」ことでした。

4ヶ月目:週1回の模擬試験を開始

4ヶ月目から毎週日曜日に90分の時間制限で模擬試験を1回解く習慣をつけました。最初の2週は60点台でしたが、解く順番を「第4・5問→第1問→第2問→第3問」に固定したところ、翌週から70点台が安定するようになりました。

最後の1週間:弱点の最終仕上げと受験

最後の1週間は新しいことには手を出さず、苦手だった論点(連結会計・本支店会計・標準原価計算の差異分析)の復習に集中しました。

「模擬試験で75点以上が3回続いたら受験する」という基準を決め、達成後にネット試験を申し込みました。

本番は78点で合格でした。

実務経験ゼロの人が陥りやすい思い込み3つ

思い込み1:実務経験がないと試験でも不利

実務経験は試験の合格に直結しません。

簿記の試験は「実務の経験」ではなく「試験範囲の知識と問題を解く技術」で合否が決まります。

実務経験がある人でも試験の解き方を知らないと不合格になるケースがあります。

実務と試験は別物と割り切って試験対策に集中することが合格への近道です。

思い込み2:工業簿記は製造業の人じゃないと分からない

工業簿記は製造業の会計処理ですが、試験に出るのは基礎的なパターン問題が中心です。

製造業の現場経験がなくても、問題のパターンを覚えてしまえば得点できます。

製造業と無縁な業種で働いている私でも、工業簿記は本番で確実に得点できました。

思い込み3:数学が苦手だから無理

簿記に必要な計算は四則演算と一部の一次方程式が中心です。

高校数学の知識は不要で、電卓を使っていいため計算スピードの心配も不要です。

数学が苦手でも反復練習の量次第で十分合格できます。

実務ゼロで合格した後に資格を活かす方法

合格後、「実務経験はないけど、資格は持っている」という状況をどう活かすかについて整理します。

試験の知識を日常に結びつける習慣を持つ

副業で収入が発生したとき自分で帳簿をつけてみる、会社の決算書を読んでみるなど、小さな実践で知識を「使える形」に変換できます。将

来的に実務に入ったときの理解が格段に速くなります。

転職面接では合格した目的を具体的に話す

「経理職を目指すために取得した。入社後はまず月次決算の補助業務から貢献したい」という形で話すと採用担当者に前向きな印象を与えられます。

合格前から「取ったらどう活かすか」を言語化しておくことをおすすめします。

実務ゼロで簿記2級を目指す人へのアドバイス

  • 3級から始めることを強くおすすめする
    仕訳の感覚・財務諸表の基礎が身につくと2級の学習がスムーズになる。
    3級を飛ばすと後悔するケースが多い
  • 工業簿記は最初から並行して始める
    「商業簿記が終わってから」では時間が足りなくなる。
    最初の1〜2ヶ月で工業簿記の全体像を掴んでおく
  • 完璧主義を捨てる
    100点を目指さず「70点取れる状態を作る」という意識が合格への近道
  • 動画を活用する
    テキストだけで理解できない論点は必ず動画で補強する。
    YouTubeの無料動画でも十分
  • 模擬試験は90分計って解く
    時間管理の感覚は本番で試してからでは遅い。
    試験3週間前から開始する
  • 一度の不合格は想定内と考える
    合格者の半数以上が2回以上受験している。
    原因分析に集中して次に備える

実務経験がないことは確かにハンデになる場面もありますが、「合格した」という事実そのものが知識と努力の証明になります。

取得後の行動次第で、この資格は確実に価値を持ちます。

このブログでは勉強法の詳細・通信講座の選び方なども解説しています。あなたの合格を応援しています。

簿記2級を取得するまでに感じた3つのターニングポイント

学習を振り返ると、合格に向けて大きく前進できたタイミングが3つあります。

同じ境遇の方がつまずいたときの参考になればと思い、正直にお伝えします。

ターニングポイント1:工業簿記の全体像が見えた瞬間

工業簿記を始めた最初の2週間は「何をやっているのか全くわからない」状態でした。

材料費・労務費・製造間接費・仕掛品・製品という各勘定がどうつながっているかのイメージが持てなかったからです。

転機は「製品が完成するまでの流れ」を自分でA4用紙に図として書き出したことでした。

材料→製造→完成品→売上原価という流れを視覚化したとき、急に全体像が見えてきました。

それ以来、工業簿記の各計算が「流れのどこの部分か」で理解できるようになり、問題が解けるようになりました。

ターニングポイント2:1回目の不合格直後の原因分析

1回目の不合格後、「もう諦めようか」と思ったことがありました。

それでも受験直後に試験の記憶が新鮮なうちに「どの大問で失点したか」「なぜ解けなかったか」をメモしておいたことが、2回目の合格につながりました。

不合格直後の記憶こそが最も重要な学習材料です。

「失点の原因を言語化して次の学習計画に反映させる」という作業を、試験後24時間以内にやることを強くおすすめします。

ターニングポイント3:模擬試験で75点が出た瞬間

週1回の模擬試験を習慣化してから3週目、初めて75点を超えたときの安堵感は今でも覚えています。

「あ、これで合格できる」と初めて確信が持てた瞬間でした。

そのまま連続して75点以上を3回達成してから受験申し込みをする、という流れが精神的にも安定して本番に臨める準備でした。「模擬試験で安定した点数が出てから受験する」という判断基準は、ネット試験だからこそできる戦略です。

独学と通信講座、どちらを選ぶべきか

私は通信講座で合格しました。

独学が向いている人は「学習時間が大幅に確保できる」「学習ペースの管理が得意」「費用を抑えたい」「自分で解説を読んで理解できる」という方だと思います。

一方で「工業簿記・連結会計でどうしても理解できない論点がある」「1回で確実に合格したい」という方には通信講座の方が確実に効率が上がります。

独学で2回以上落ちた経験がある場合は、通信講座への切り替えを真剣に検討することをおすすめします。

通信講座の費用(2〜5万円程度)は、追加受験料・学習時間のコストと比べると十分見合う投資になるケースが多いです。

また、日々忙しい社会人の方で合格を目指す方に対しても通信講座をオススメします。(時間効率が段違いです)

よくある疑問Q&A

Q. 経理未経験から簿記2級を取って本当に転職できますか?

20代であれば十分可能です。

中小企業の経理や会計事務所への転職は、未経験可の求人が多くあります。

30代以上の場合は正社員より派遣・契約社員からスタートして実務経験を積む方法が現実的なルートになりますが、合格している事実は書類選考で確実にプラスに働きます。

Q. 社会人が仕事しながら合格するには1日何時間勉強する必要がありますか?

3級取得済みを前提にすると、1日1〜2時間を5〜6ヶ月継続すれば合格ラインに届く方が多いです。

週末に多めに学習してもよいですが、毎日少しでも触れることが習慣化の観点から重要です。

通信講座を使えば3〜4ヶ月に短縮できます。

Q. 実務経験ゼロでも勉強中の疑問を解決できますか?

解決できます。

YouTubeの無料動画(ふくしままさゆき氏など)やCPAラーニングの無料テキスト・動画を活用すれば、実務経験がなくても理解できる解説が豊富にあります。

独学で理解できない場合や、時間に余裕のない場合は、質問サポートのある通信講座を検討してください。

まとめ:実務ゼロでも取れる、でも甘くはない

この記事の内容を振り返ります。

  • 経理の実務経験ゼロから合格は可能。
    ただし3級から合わせて7ヶ月・360時間程度かかった
  • 工業簿記は最初は「別の科目」に感じるほど難しい。
    図を書きながら学ぶ・動画を活用する習慣が突破口になった
  • 連結会計は捨てずに「基本3パターンで部分点を取る」戦略が有効
  • 1回目の不合格の主な原因は「演習不足」「時間管理の練習不足」「連結会計の後回し」
  • 2回目で合格できた理由は「週1回の模擬試験・90分計って解く習慣」「ネット試験への切り替え」「間違い分析の徹底」
  • 合格後は転職書類の通過率向上・ニュースの理解度向上という実質的な変化があった

「実務経験がないから取っても意味がない」という考えは正しくありません。

実務経験がなくても、合格した事実が「基礎知識を持つ人材」であることの証明になります。

この記事が、実務経験なしで簿記2級を目指している方の背中を少しでも押せれば幸いです。

勉強法の詳細・通信講座の選び方については、このブログの他の記事でもまとめています。


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